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葉を枯らせるのは広葉樹の意志

昔「家栽の人」という漫画があって、植物の生態に造詣の深い、主人公の桑田判事がこう言う場面があった。
「花が枯れるのは花の意志です。」
これは、花は命の限り花を咲かせて不本意ながら枯れてしまうものではなく、ある時期になると自らの意志で枯れるのだ、というような意味であったかと思う。
昨日、山に行くと、落葉せずに枝についたまま、朽ちようとしている葉を見かけた。これらの葉が枯れるのも、彼らの意志なのだろう。
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OLYMPUS E-3
OLYMPUS ZD 300mm F2.8

一方、田んぼでは、稲刈りが終わった後の田んぼから再度新しい稲の芽が出てきている。
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OLYMPUS E-3
OLYMPUS ZD 70-300mm F4-5.6

この二回目の芽はこのまま育って小さな米をもう一度作ったりもする。
私は都会育ちのため、このような現象があるというのはこちらに引っ越すまで知らなかった。
今回たまたまこのような写真が撮れたので、このように二回目に芽を出すことを何と呼ぶのか、田舎育ちの嫁に聞いてみた。すると、その答えはとても意外なものだった。

つづきは↓



つづき。。


一度刈られた田んぼにもう一度稲が育つ現象を何というのか、昔の人はさぞ気の利いた名前をつけていたものだろうと思って聞いた。
しかし、嫁の答えはこうだった。

「・・・田んぼが刈られた後にもう一度芽が出るなんてこと、昔はなかったわ。昔は稲刈りの時期がもっと遅くて、もう一度暖かくなって芽が育つなんてこと、なかったもん。」

つまり、この現象に名前などないのである。(いや、あるかも知れないけど、少なくともうちの方では、ない。)
私はそのことにちょっとショックを受けた。今まで当たり前のようにこの時期見ていた光景は、実はつい最近の出来事だったのだ。

地球温暖化とかそういう、大それた話をするつもりはないが、身近な稲を植える田んぼが年々その姿を変えている事実。。

一方で朽ち果て、枯れ果てる葉があり、それはその植物の意志であり、一方、新しく生まれる芽があるが、それはしかし、植物の意志なのか。元々田んぼは人間が恣意的に作っているものではあるのだが。。

しかし、命は美しいものだ。私の大好きなホトケノザが、今、美しい。
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OLYMPUS E-3
OLYMPUS ZD 70-300mm F4-5.6
by smashige | 2009-11-23 17:34 | 風景

「『自然』に学び、生命について考える」をテーマに西播磨の自然をレポートします。


by smashige